許し
あるところに、親との関係がうまくいっていない人がいました。
その人は、自分の親なのに、自分のことをわかってもらえないと嘆いていました。
自分の親なのに、自分のことをわかってくれないなんて、酷い親だと思っていました。
その人は、子どもの頃からそういった思いを持っていましたが、大人になっても親へのその思いは変わらないままでした。
でも、ある時気が付いたのです。
自分も親のことをわかろうとしていない、ということを。
自分も親のことを理解しようとしていなかったのです。
親の自分に対する態度は、自分の親への態度そのものでした。
自分も親のことをわかろうとしていなかったのか。
親が自分をわかろうとしていなかったのではなく、自分が親を拒絶し、わかろうとしていなかったのか。
そう気が付いたのです。
それから、その人は親に対して、もうこれまでの態度を取ることはやめようと決めました。
自分と同じことをしていた親を憎むのではなく、「許す」ことに決めたのです。
それからというもの、その人は親に自分をわかってもらおうと無理に思うことはなくなりました。
親を許してしまえはそれでいいのだと気づいたからです。
結局、その人は親との関係が良くなりました。
めでたしめでたし(^^)